あふれる想像力の玉手箱

ムギと王さま

小学生の頃、私が将来なりたいと思っていた職業は「作家」でした。本が大好きで、本ばかり読んでいた私。心配した母が「外で友達と遊びなさい」と追い立てたにも関わらず、こっそり玄関先で本を読んでいて、また怒られた、なんてこともあったっけ。

まあ、実際にお話を作って書いたりしていたのは小中学生までで、以降はそういう気になったことはないのですが。そんな私は、エリナー・ファージョンの作品を読むと「”作家になりたい”などと言って申し訳ございません!」という気持ちになります。

ムギと王さま (ファージョン作品集 3)

エリナー・ファージョン 岩波書店 1971-09-08
売り上げランキング : 286170
by ヨメレバ

この本に収められた27篇は、エリナー・ファージョン自身がそれまでの作品から自選したというえりすぐりでもあるわけですが、それにしても1篇1篇が素晴らしい想像力で編まれています。そして、どの作品でも、ページをめくると予想もつかない展開が待っているのです。

息子も毎晩読み聞かせをしてもらうのを、とても楽しみにしていました。同じくエリナー・ファージョン作の「ヒナギク野のマ-ティン・ピピン」のときもそうでしたが。寝る時間が遅くなったために、読み聞かせなしで就寝しようとした場合、「ムギは?」とねだるのです。

ヒナギク野のマーティン・ピピン (ファージョン作品集 5)

エリナー・ファージョン 岩波書店 1974-12-06
売り上げランキング : 457999
by ヨメレバ

エリナー・ファージョンは学校教育を受けず、兄と一緒に「2人で同時に何人もの人物になりきり、その状態で何時間でも遊んでいる」という境遇だったとのこと。自然と毎日想像力を羽ばたかせる訓練をしていたのですね。

お母さん(お父さんでも結構です)とお子さんとで、たっぷりと想像の世界で遊んでもらいたい、素敵な本です。

ちなみに私が一番気に入った話は、「サン・フェアリー・アン」。登場人物の不思議な運命の巡り会わせに、読んでいて最後は涙があふれ、とまらなくなってしまったのを覚えています。

    ブックオフオンライン

    コメントをどうぞ

    メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

    *

    次のHTML タグと属性が使えます: <a href="" title=""> <abbr title=""> <acronym title=""> <b> <blockquote cite=""> <cite> <code> <del datetime=""> <em> <i> <q cite=""> <strike> <strong>

    コメントは、管理人の承認後にサイトに表示されます。

    トラックバック

    トラックバックURL: http://my-cup-of-tea.info/wp-trackback.php?p=666

    ページトップへ ▲