熱狂的なファンの多さもうなずける

ツバメ号とアマゾン号

小学生の頃、学校の図書館にたくさん並んでいたこの本。仮に実際には読んだことがなくても、幅3cmのグレー地で青いヨットが1艇書かれた背表紙がずらりと並んでいた光景を覚えている方は、結構いらっしゃるかも知れません。

私の場合、この本を図書館の棚から取り出して眺めたことはあります。でもそこにはやはりグレー地にヨット。面白みが感じられないし、ヨットにも興味が無かったので、ついに読むことはありませんでした。

ツバメ号とアマゾン号 (アーサー・ランサム全集 (1))

アーサー・ランサム 岩波書店 1967-06-19
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友人に、音楽の趣味も本の趣味も私と合う人がいます。二人とも「大きな森の小さな家」が大好きで、時々話題に上りました。

大きな森の小さな家―インガルス一家の物語〈1〉 (世界傑作童話シリーズ)

ローラ・インガルス・ワイルダー 福音館書店 1972-07-15
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そんな彼女がある日、大手書店の展示コーナーを仲間と借りきって開催したのが「アーサー・ランサム展」。
当時私には馴染みのない名前だったのですが、彼こそがツバメ号シリーズの著者で、世界中に熱狂的なファンが大勢いるというのです。

彼の作品は描写が緻密で面白いと目を輝かせる彼女に「ヨットに興味のない私が楽しめるものかしら?」と聞いたところ、「大きな森の小さな家」が好きな人なら絶対楽しめるはず、とのことでした。

その言葉をずうっと心に留めていた私。最近ようやくその本を読みました。船の専門用語が結構あって注釈も多いので、最初は「この世界に入り込めるかしら?」と少々疑問でした。

でもアマゾン号が登場するあたりから、物語はぐっと面白くなります。息子も私同様、最初は「読んでも読まなくてもよい」という態度だったのですが、途中から続きをとても楽しみにするようになりました。

かの友人が「大きな森の小さな家」が好きな人なら楽しめるはず、と言った意味もわかりました。
大きな森の小さな家」も生活の1場面1場面が実に詳細に記載されていて、料理の匂いまで伝わってきそうな本。そしてツバメ号シリーズも、船の操縦法に加え、料理の準備から後片付けにいたるまでを毎回詳細に記載しているのです。臨場感たっぷりで、目の前にありありと光景が浮かんできます。

大きな森の小さな家 ―インガルス一家の物語〈1〉 (福音館文庫 物語)

ローラ インガルス ワイルダー 福音館書店 2002-06-20
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あちこちに私の大好きな「宝島」や「ロビンソン・クルーソー」を受けた記載があるところも冒険色を強めています。想像力豊かなティティのセリフも光っています。 

そんなこんなで、ついに、483ページあるシリーズ第1巻を読破! あの地味な表紙をめくればこんなに素晴らしい世界が開けていたというのに、「どうして子どものときにこの本を読まなかったのか」という後悔の念を覚えてしまいました。

ツバメ号とアマゾン号(上) (岩波少年文庫 ランサム・サーガ)

アーサー・ランサム 岩波書店 2010-07-15
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大人になって読んでみて特に印象深いのは、”末っ子は7歳”というほど小さな兄弟達なのに、父親も母親も彼らを信頼して、子ども達だけで自立した生活をさせるところ。

勿論、危険を回避するための準備について、大人が関わる必要があるものはしっかり行った上で。また、途中でも子ども達だけで手に余る部分については、大人が的確なサポートをします。

かなりの困難が予想される場面では、子ども達に助けが必要かを尋ね、「助けは不要」という回答を得ると、また子ども達を信頼して大人は身を引きます。私も親として、このような態度をとれるとよいのですが…
くんちゃんのはたけしごと」を読んだとき同様、反省させられました。

くんちゃんのはたけしごと

ドロシー・マリノ ペンギン社 1983-01
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シリーズ第1巻を読んであげることで、息子への「道案内」はできたので、いつか続きを自分で読んでもらいたいものだと思っています。

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